ご挨拶

第31回日本呼吸器外科医会冬季学術集会

会長 清水 公裕

信州大学医学部 外科学教室 呼吸器外科学分野

 この度、2024年3月1日(金)、2日(土)に白馬東急ホテルにおきまして、第31回日本呼吸器外科医会冬季学術集会を開催させていただくことになりました。

 日本呼吸器外科医会冬季学術集会は呼吸器外科学会会員が互いの技術を紹介しながら呼吸器外科学の進歩と発展に寄与する目的で1992年に第1回が開催され、今回で31回を数える由緒ある学術集会です。この伝統ある学術集会をお世話させていだだくことになり、大変光栄に存じております。

 第31回の本学術集会は「古い教えから新しい知識を学ぶ」ことを意味する「温故知新」をテーマにさせて頂きました。近年、呼吸器外科分野においては、多数の臨床試験の結果に基づき末梢小型肺癌の標準術式に区域切除が加わるなどの大きな変化がありました。また、術後補助療法としての免疫チェックポイント阻害(ICI)やTKIの保険適応、さらには術前治療として抗がん剤治療+ICIも認可されるなど、この数年はまさに明治維新を思わせる時代の移り変わりを見せています。

今や日本は、肺癌に対する区域切除の分野において世界をリードしている状況ではありますが、これには、山下英秋先生や塩沢正俊先生らの「肺区域の解剖的研究」や、肺結核に対する肺区域術の技術がベースにあったからに違いありません。これら本邦の先達が作り上げてきた呼吸器外科の技術は欧米に勝るとも劣らないものであり、これらの土台をもとに、今や世界最高レベルである日本の呼吸器外科があると信じております。このような歴史的変遷を含めて、もう一度、我々は古い教えを学び直し、現在にマッチさせた新しい技術に昇華させていかなければならないという思いと、コロナ禍で先達の先生方と直接交流する機会を失った若手外科医にこれらのことを伝え、引き継いでいかなければいけないという使命感をもって、本学術集会を主催させて頂く次第です。

 白馬は、ウインタースポーツと山岳リゾートのメッカとして有名であり、会場である白馬東急ホテルは、長野オリンピック開会式に出席された今の上皇陛下御夫妻がお泊りになられた老舗ホテルです。皆様には、是非本学術集会にご参加いただき、温泉とウインタースポーツを楽しみながら、日々の疲れを癒し、親睦を深めていただければと思っております。